保護シェルターは、2010年の予定で計画していますが、図面はあくまでも一例です。もしあまり資金が集まらなかったら、もっと小さな建物しかできないでしょう。まだ構想の段階なので、具体的なことについては何も決まっていません。 しかも保護シェルターを維持することは、建設するよりさらに何倍も困難があります。
【困難その1】
保護シェルターで保護できる犬猫の数は、有限です。しかし、行き場のない犬猫はそれに比べたら、ほとんど無限です。14年度の福岡市の殺処分は犬猫合計で4千頭を越えています。15年度はさらに増えてしまいました。もし殺さない施設があるなら、誰もが喜んで連れていくでしょうから、それ以上のたくさんの犬猫が、保護シェルターに来ることになります。寿命が15年として計算すると、4千の15倍の6万頭以上の犬猫を世話できる場所がないなら、「助けて下さい」と連れてこられた犬、猫を、「もう満員です」と断らないといけません。福岡県全体の殺処分数は、一年間で2万頭以上です。おそらく福岡市以外からも犬猫を連れてくる人も多いことでしょう。
もちろん、どんどん飼い主さんがみつかって、保護シェルターから旅立つことができたなら、保護シェルターの大きさは関係ありませんが、飼い主さんは慎重に決めないと再び捨てられたりして、悲しい思いをさせる訳にはいきません。
保護シェルターについて、緻密で破綻のない計画になら、融資したい人があらわせるかもしれません。しかし、計画に将来性が無い杜撰なものなら、むしろ作らない方が犬猫のためです。実際、救済のつもりで多頭飼育になって、やがて崩壊して、動物も人も悲惨な思いをした例は全国にいくつもあります。
教訓として、犬猫を受け入れる条件が、鍵になると思います。福岡どうぶつ会議所の保護シェルターについては、具体的なことは、何も決まっていません。これから決めなければいけません。しかし、もし終生飼育をしないで放り出す飼い主を甘やかすようなシステムになってしまったら、いずれは破綻するでしょう。今後、皆さんと共に、よりよいシステムをつくっていきたいと考えます。例えば、飼い主からの持ち込みは高額にしたり、拾った人からなら、無料のかわりに警察への拾得物や遺棄の届の義務付けにする。また、保護シェルターの周囲に、捨てられたらどうするか。さらには、会員になるメリットを持たせるために、会員の紹介がないと受け付けないようするなど、会員の会費で維持するため、何らかの会員獲得策を考える等々、話合ううちに、より根本的な問題に気がつく人が増えたら、シェルター破綻の危険性も減ってくるでしょう。
【困難その2】
人材、人手不足。生き物を預かる以上、夜間でも無人にする訳にはいきません。犬の散歩のために朝、夕それぞれ一時間以上の、犬と同人数のスタッフが要ります。でなければ、一人で何頭もの犬を同時に散歩につれて行くことになります。しつけの行き届いた犬ならそれでもいいのですが、それまで恵まれない環境にいた犬が多いなら、人に対して恐怖心や憎しみを持っている可能性が高く、一人一頭でも散歩スタッフには試練でしょう。他にも、清掃や餌づくりなど毎日欠かせない仕事はたくさんあります。
猫のトイレは猫の数のプラス1個用意しないといけませんが、その中を一日に何度も掃除しないと、使ってくれません。
犬には毎週シャンプーもしないといけません。かわいくきれいにしていないと、貰い手もあまりみつからないでしょう。シャンプーやカットの技術をもっている人なら、大活躍ですが、その技術に報酬を払えるかはわかりません。
医療費やしつけなど、心のケアも必要でしょう。そのようなスタッフを有給で雇えたとしても、シェルター内の仕事より、例えば公民館などで有料しつけ教室の講師として働く時間が多くなるかもしれません。海外と違い、寄付だけで運営費用が集まるような環境ではないので、例えばドッグランの運営など、いかに収入を確保するかが、有給スタッフに志願する人のためにも、大きな課題です。
綿密な計画のためには、まずは国内外のシェルターの情報収集と分析から始めた方がいいでしょうが、現在の担当では人手不足です。関心をお持ちの方はぜひ一緒に私達の活動にご参加ください。
2004年9月現在、保護シェルター基金に集まったのは、約210万円です。
※募金箱を置いてくださる方も募集しています。 >>>詳細はこちら |